おかげさまで120周年


 

取締役会長 塚田 正幸

 

 

 1901年(明治34)、私の祖父が乳牛1頭の飼育と搾乳販売を始めてから120年経ちました。祖父の代からずっと大切にしてきたことは、まじめに良い製品、おいしい製品を作りお客さまにお届けすることでした。

 

 近年SNSなどでお客さまの声を直接聞くようになり、多くの方々が塚田牛乳の製品をおいしいと評価していただき、支持していただいていることを知り、先人達に感謝すると共にこれまでの歩みが正しかったことを実感しました。

 

 会社の歴史を振り返るといくつかの大きな節目がありました。1925年(大正14)、祖父は西頚城郡名立村から家族と乳牛を連れて140㎞離れた人口の多い新潟市白山浦に移ってきました。それが家業発展の礎となりました。

 

 1964年(昭和39)には新潟地震が起き、白山浦にあった工場は被災し地盤沈下により長期間操業不能になりました。何としてもお客さまに牛乳をお届けしなければとの思いから、二代目(父)は同業者数社に協力をお願いして、終業後に弊社の製品を製造させてもらい、牛乳をお届けすることが出来ました。

 

 また1980年(昭和55)、三代目(母)は手狭になった工場を現在の江南区横越に移転したことも発展の大きな節目でした。横越は祖父の時代から酪農で縁のあった地域でもあります。

 

 服装学校も経営していた母が創設した新潟大学塚田医学奨学基金や、地元の様々なイベントに協賛させていただいているのも、永年お世話になって支えていただいたお客さまへ感謝の気持ちを何かの形でお伝えしたいという思いからです。

 

 120周年を迎えた今年4月に若い忠幸社長に引き継ぎましたが、社内が活性化してきました。企業にとって若いエネルギーや新しい発想、行動力はとても大事なことです。失敗しながらも様々な事に挑戦してもらいたい。

 

 約50年塚田牛乳に携わってきて思うことは、心からの「感謝」です。永年製品を購入していただいているお客さまに感謝。特約店、取引先の皆さまに感謝。大切な乳を生産する酪農家と乳牛に感謝。そして今まで私を支えてくれた社員に感謝です。